私が酵素に興味を持つようになったのは、プロテインを摂取するとお腹の調子が悪くなることがあったからです。調査した結果、それは乳糖不耐症であることが分かりました。
日本人は、濃縮処理されたホエイプロテイン(WPC)に含まれる乳糖(ラクトース)を完全に消化吸収できない可能性がある。これは、消化するための酵素であるラクターゼの産生が限られているためです。さらにその酵素は年齢とともに減少していくため、サプリメントによる補充が不可欠となります。
消化酵素が不足している問題は乳糖だけではない
乳糖不耐症とは、乳糖(ラクトース)を消化吸収できない状態を指しますが、消化酵素の不足は単にタンパク質に関係するものだけではありません。
人により消化酵素の量が異なるため、同じ食事を摂取しても栄養素の吸収量は異なり、必要な栄養素でも消化吸収できなければ体に負担をかけるもあります。これは体質の一つとされています。
【参考】乳糖不耐症とは何か
酵素と乳酸菌の違い
酵素はタンパク質の一種で、3000以上の異なる種類が確認され、それぞれが異なる役割を果たします。
- 食物を消化する消化酵素
- 消化酵素によって分解された成分をエネルギーに変換し、体中に供給する代謝酵素
- 食品から摂取され、消化酵素と同様の役割を果たす食物酵素
乳酸菌とは
乳酸菌は細菌の一種で、特定の菌種を指すものではなく、性質に基づいて名付けられました。
腸には100から500以上の異なる種類が存在し、その総量は約1kgに相当します。
乳酸菌は腸内環境を整え、善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌などに分類されます。
乳酸菌は糖類から多くの乳酸を生成し、腐敗物質を生成しないため、一般的には有益な微生物です。
乳酸や酢酸は大腸を刺激し、排便を促すと言われています。
痩せ型の人と酵素、乳酸菌不足
多くの痩せ型や肥満型の人々に共通する可能性が、特定の栄養素の消化酵素不足です。
バランスの取れた食事をしているつもりでも、特定の消化酵素が不足しているため、栄養素の吸収が不均衡になることがあります。
その結果、体型が影響を受け、消化不良による排泄物として排出されることがあります。
【参考】自身の体質を知るための遺伝子検査
酵素のサプリメントで補給
これらの問題に対処する方法は、自身の欠乏している消化酵素とそれを含む食品を特定して摂取することです。
しかし、消化酵素の種類は数千種類以上あり、最も効果的な酵素のサプリメントを見つけることが現実的な解決策です。
酵素のサプリメントも多種多様であり、自身に適したものを見つける必要があります。
【参考】酵素ドリンクやサプリメント
酵素、酵母、乳酸菌と免疫システム
自発的な体温の上昇により、免疫システムの向上が注目されています。しかし、体温の上昇以外にも、腸内環境の改善が免疫システムを向上させることが確認されています。従って、腸内環境は体のデザインだけでなく、体質そのものに影響を及ぼす要因と言えます。
【補足】健康を改善するための代謝の向上(Amazon)
ここまで整えたら、栄養の本に頼るべき
ここまでで、時間栄養学、三大栄養素、酵素、および乳酸菌についてお話ししましたが、今後の食事と十大栄養素の調整については、専門の本に頼るべきだと考えています。
一般的な書籍やインターネットでは、酵素や乳酸菌の重要性が軽視されていますが、栄養素を摂取しても吸収されなければ意味がありません。
したがって、これらは三大栄養素と同様に重要であり、十大栄養素よりも優先して考慮すべきです。
一度にすべてのメニューを変更するのではなく、一つずつ変えながら進めることをお勧めします。
できることから始めて、段階的に変化を試してみましょう。
【参考】食事についての本