旨味(うまみ)成分として知られている出汁(だし)の一つ、かつおだしの成分が胃の運動を促進して満腹感を高め、習慣的な摂取で高カロリーの食事をしても健康的な食生活を維持できる可能性が出てきました。
かつおだしの満腹効果で満腹感をコントロール!?ダイエットに出汁を活用できるかも!
京都大学の近藤高史准教授と松永哲郎助教の研究グループにより以下が報告されました。
昆布や煮干しと並び日本料理に欠かせないかつお節は、乳酸や苦味成分のヒスチジン、うま味成分のイノシン酸を多く含み、これまでも疲労回復や血流改善などの効果が確認されました。
研究グループは18~29歳の日本人男性数十人に、同じ量・栄養分に調整されたかつおだしと水を空腹時に摂取させ、胃電図を解析。
この結果、ほぼ全員で水よりもだしの摂取後に胃の活動量が増加し、満腹感も上回っていました。
かつおだしの習慣化が効果を出すカギ!?
また、高脂肪・高砂糖食を与えたラットは、かつおだしを忌避する行動がみられたが、事前にだしの摂取が習慣化したラットは、高カロリー食を与えても食習慣に大きな影響が出ませんでした。
総務省によると、国内のかつお節の消費量は、日本人の食習慣の変化から最近20年で約3割減少した一方で、肥満者率が高い欧米の先進国などでは、脂肪や糖分の少ない日本食が注目されています。
その健康効果の鍵が、生の肉や魚を煮込むのとは異なる乾物を用いた日本特有のだしと、長年の習慣化にある可能性が見えてきたそうです。
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旨味成分が満腹感を演出!?出汁の活用がダイエット効果を発揮!
旨味成分として知られる有名な成分は、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などがあります。
- イノシン酸
(核酸を構成する成分の一つで、動物性の食材に多く含まれる。)
かつお節、イワシ(煮干し)、さば、鶏肉、豚肉、牛肉など - グルタミン酸
(タンパク質を構成するアミノ酸の一つで、植物性の食材に多く含まれる。)
昆布、パルメザンチーズ、トマト、玉ねぎ、アスパラガス、ブロッコリー、緑茶、マッシュルームなど
※ブロッコリーはボディメイクでも大変人気な食材。 - グアニル酸
(同様に核酸の成分の一つ。)
干ししいたけ、海苔、ドライトマト、きのこ類、乾燥ポルチーニ茸など
※トマトは脂肪燃焼効果が確認されて以来人気な食材。
生の椎茸にはグルタミン酸が含まれており、椎茸を干すことでグルタミン酸やグアニル酸がグンと増します。
旨味成分はタンパク質(アミノ酸)で構成される
旨味成分はアミノ酸や体に必要な成分で構成されているため、自然と食べたくなります。
これら旨味成分をほんの少し加えて満腹効果を増やし、食べる量を減らしながらも満足感を得ます。
ボディデザインやボディメイクは「食事での栄養管理が8、筋トレが2」と言われるほど食事は重要です。
食事での満腹感や満足感は、エクササイズや筋トレの達成感と同じだと理解すると良いでしょう。
使いすぎると満腹効果が薄まるとダイエット効果も薄まるため、旨味成分を追加したら減塩するなどの工夫が必要になります。