③スロートレーニングの実践とオールアウトとは
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スロートレーニングには様々な挙上方法がありますが、ここでは筋繊維をオールアウトさせる基本的なスロートレーニングの原理を説明します。

スロートレーニングの秘訣はオールアウトにある!?

トレーニングジム.jpg遅筋繊維は上半身で60~90秒、下半身で120~180秒連続で負荷をかけることで使い果たされる(オールアウト)と言われます。
同様に、速筋繊維は上半身で40~50秒、下半身で60~90秒と言われます。
速筋繊維と遅筋繊維をオールアウトさせる時間を合計しても合計で上半身では100~140秒、下半身で180~270秒で確実に速筋繊維をオールアウトできることになります。
実際には鍛える部位は疲労を重ねると周りの筋肉も使い出されて両筋繊維は同時に使われるため、上半身は70秒、下半身は90秒連続で負荷をかけ続ければオールアウトされるのです。
これをスロートレーニングの基本の70(90)秒セットと言います。

スロートレーニングの回数と重量の設定

クイックリフトには意味が無いばかりか怪我をする危険があり、さらに筋繊維をオールアウトさせる目安の秒数も分かりました。
次に筋トレをスロートレーニングでするために、回数(レップ)と重量を設定しましょう。

スロートレーニングの基本セット

諸説ありますが筋肥大をさせる回数は7~12回であり、スロートレーニングの基本の70秒セットと合わせると、上半身は70秒間で7~10回(下半身は90秒間で10~12回)でオールアウトするように設定します。

スロートレーニングの1レップ

単純計算では1レップを7~10(7.5~9)秒掛けて行うため、姿勢を崩したり反動を一切利用せずに自分で完全に重量をコントロールでき、かつ7~10(10~12)回目にオールアウトする重量の設定が必要になります。

アスリートのシーズン中の筋トレに最適

この様にスロートレーニングではレップの速度を始め、回数と重量の設定により腱や靭帯への疲労の蓄積を防ぐことができます。
さらに1セットの時間は増えますがトータルでの時間は短縮されるため、疲労の溜まりやすいシーズン中の筋力アップも出来るのです。

最大のパフォーマンスの発揮とは、怪我をしないことが前提

スポーツ選手に限らずどの分野でも言える普遍的な真理で、どんなに優れた才能や技術を持っていたとしても、怪我をしてはその能力を発揮できません。

怪我をしてしまうと、

  • 練習や試合を中断せざるを得ず、パフォーマンスが低下する
  • 心理的なダメージを受け、自信を失ってしまう
  • 最悪の場合、競技生活を断念せざるを得ない

などのリスクを伴います。

成長期の怪我とパフォーマンスの関係

成長期は身体が急速に成長する時期であり、スポーツ選手にとって飛躍的な成長を遂げられる重要な時期。この成長期に怪我をすると、その後の成長に大きな影響を与える可能性もあります。

怪我は練習や試合を中断せざるを得なくなり、競技力低下に直結します。
さらに一度ついた怪我やその癖は後々まで尾を引く可能性があり、将来のスポーツキャリアを左右するケースも少なくありません。

成長期の怪我を防ぎ、最大限のパフォーマンスを発揮するためには、正しいトレーニング方法や栄養管理、十分な休養が不可欠であり、その怪我を予防する筋トレ方法の一つがスロートレーニングと言うわけです。