「高齢者の筋トレは強度を下げれば良いだけ」と考えた貴方は大間違い。大きな病気や怪我の経験があるので、トレーニングメニューの作成は極めて難しいものとなるのです。
高齢者に多い「ストレッチの誤った知識と実践」
運動強度は人それぞれ変わるため、一般的なトレーニングメニューが出来ないとは思いません。
ただ、そこまで到達することが難しいように感じます。
高齢者を指導する中で、皆さん口を揃えて言うことがありました。
「ストレッチは力いっぱい、力の限り伸ばす。」
これには驚きました。
今とは大きく異なる常識
マシントレーニング前にストレッチをするのは当然ですが、皆さん筋肉がブルブル震えるまで全身全霊を掛けて引き伸ばすのです。
余りに驚き焦って止めたのですが、理由を聞いて何とも言えない驚きを覚えました。
- 昔学校で習った。
- 先生が絶対的な存在だった。
- 引っ張って伸びないわけが無い。
- 軍隊で習った。
などです。
ストレッチの強度と持続時間がポイント
ストレッチにはリラックス効果があり、「痛・気持ち良い程度」が重要です。
高齢者だけではなく臀部のストレッチを知らない人が多いのもまた事実でした。
ストレッチの保持時間は、出来れば50秒が目安。
50秒以下では余り効果が発揮されません。
【参考用語】ゴルジ腱器官・筋紡錘
トレーニングの実践
私が行っていたトレーニングの大まかな流れです。
- ストレッチ
- ストレッチボール(大・中・小、各種)
- セラバンドなどのゴム系トレーニング
- 軽いダンベルトレーニング
- 大筋群のマシントレーニング
これだけ列挙すると一般のトレーニングと変わらないように思えますが、関節の可動域の制限があることもあり、アスリートよりも気を使う現場でした。
※部活やサークル程度だけで、プロアスリートの指導経験はありません。
筋トレは痛みを感じない程度に
大きな理由の一つは軟骨の消耗が挙げられます。
軟骨は消耗品で、現在でも回復方法が分かっていません。
その場しのぎの対処療法として、ヒアルロン酸の注射などがありますが、長時間の効果はありません。
トレーニングの開始時にまず自分の体をチェックして、痛みが無いか確認しましょう。
痛みの種類も様々で、後からくる痛みもあります。
強度はトレーニングごとに考え、ゆっくりと始めましょう。