常に同じ筋トレ方法ではカラダが慣れてしまい、発達が鈍くなります。これは神経系への刺激が弱まるためと推測され、常に一定しない負荷を掛け続けることが発達への近道となります。筋幻惑法とは筋トレのメニューを作る時に、常に異なるセットを用意することで筋肉が少しでも慣れないようにする方法のことを言います。
筋幻惑法で筋肉への刺激を変えて成長を促進させる
一般的なトレーニーやダイエッターであれば体脂肪量や体脂肪率を一定の状態で筋肉量だけ増やし体重を増加、または体重を一定のまま筋肉量を増加させて体脂肪率を低下させることが理想的かもしれません。
しかし実際には競技や仕事、学校などにより体力を消耗しているため、最大筋力と筋肉量を増やしたり、体脂肪を燃やしながら筋肉量を増やすことは難しいのです。
そのため例えば、「一時的に体脂肪量も増やす(もしくは減らす)、筋肉量を増やし、最大筋力を上げる」といった時期を分けて段階的に行う方法をピリオダイゼーション(期分け)と言います。
このピリオダイゼーションは人の状態や目的の応じて変わるため、ご自身で設定する必要があります。
ある程度筋トレの知識が付いてから目標の一つとして設定しても良いでしょう。
【参考】競技者のピリオダイゼーションとは
まず覚えたいトレーニング法
- ピリオダイゼーション(期分け、サイクル・トレーニング法)
筋トレに限らずスポーツトレーニングで一般的に用いられるピリオダイゼーション。
筋トレでは特に「筋量アップ、筋出力アップ、体脂肪の燃焼」など期間を分けて強調するトレーニングを変える方法のこと。
一度に行おうとしても体力や相反するトレーニングもあるため、ピリオダイゼーションが最も簡単で効率性が良いとされる。 - 分割法(スプリットルーティン法)
一度の筋トレで全身を鍛えるのではなく、日によって鍛える部位を分ける方法。
・初心者や低強度の筋トレは、下半身と上半身に分ける。
・中級者は①脚、広背筋、②大胸筋、腹筋、肩甲骨周り、③肩と腕などに分ける。
・上級者は自分の体調によって鍛える部位を変えるため、大体4~6部位に分ける。
(例)
1日目は下半身を中心に、背中下部。
2日目は背中を中心と腹筋。 - 筋幻惑法
筋トレのセット数、レップ数、種目の種類や順序、急速の時間などを常に変えるトレーニング法。
筋トレ姿勢を覚えたら取り入れたい筋幻惑法
- スーパーセット法
必ず表と裏の筋肉を合わせてトレーニングすること。
(例)上腕二頭筋と三頭筋、大胸筋と肩甲骨周りなど。 - ホリスティック・トレーニング法
同一の筋群へ種目(筋繊維へ働きかける種類、方法)を変えることで刺激する方法。
(例)腹筋「クランチ、リバース・クランチ、タック・クランチ」など種目を変えて、刺激を与え続ける。
例えば、大胸筋の筋トレでメイン種目「ベンチプレス」で重量を挙げて、サブ種目「ダンベルプレス、ダンベルフライ、チェストプレス(マシン)」で利かせる組み合わせが主流。
筋優先法で弱点を克服する
一通りのトレーニングを習得すると、自分の強い部位と弱い部位が分かります。
そこで「筋優先法」により筋肉の偏りをなくすトレーニングを行います。
- 筋優先法
いつものメニューと分けて苦手な部位を最初にトレーニングすることで、体力が減少する前に高強度のトレーニングを行えます。
その他上級者向けのトレーニング法
高く強い負荷をかけるために、同じ筋肉に対し種類を変え、連続してエクササイズをします。
例えば、以下のようにレベルが上がっていくことになります。
絶対に無理をしないようにしましょう。
- コンパウンド・セット法
1つの筋群に対し、2種類のエクササイズを連続して行います。 - トライ・セット法
1つの筋群に対し、3種類のエクササイズを連続して行います。 - ジャイアント・セット法
1つの筋群に対し、4種類のエクササイズを連続して行います。