今回は「自主性を重んじる先生が口を出さず、生徒自身が全てを決める中学テニス部で明確な練習メニューが作れない」と言ったご相談。テニスは体育以外で未経験のビリーですが、練習メニューを作ってみました。
テニスの練習メニューを知らないために大学でサークルレベルの経験者からすると相当高レベルになっているとのこと。
練習メニューは入れ替えることが出来ますので、あくまでこういった状況を作れば良いという参考例になります。
テニスのトレーニング要素と実践練習を効果的にするための分析
今回は32人と都合の良い人数で調整しましたが、余った人は時間測定、分析、記録、調整、日程確認、連絡…と様々な役割を交代で行います。
日本の部活ではオーバーロード気味(追い込みすぎ)ですが、回復するための栄養素と、中学生や高校生の成長期では成長するための栄養素も残す必要があります。
疲れを溜めないためにも「微妙に足りない練習量」を意識しましょう。
前提条件を確認する
部活の条件は様々あると思いますが、可能な限り条件を明確にした上で練習メニューを構成します。
・練習時間は1時間。
・各学年10人ちょっとで合計30人超え。
・コートは2面。
・指導者無し。
練習メニューを作成する上で全体と個人での目標を明確にする
目標は部活全体と個人それぞれで明確に作成し、得意不得意を意識して練習しましょう。
時間の制約があるため、常に集中できる練習メニューを作成すること。
また脳科学で練習は休憩中に定着すると証明されているため、交代時は必ず休憩を挟みながらイメージトレーニングを行うこと。
大きな目標とその目標を達成するための段階的な目標を立てる。
【参考】ピリオダイゼーションと年間計画
例;
月ごとの目標と毎週の目標。
今回は3週間と毎週の目標。
(理由は第④回。)
部活全体の目標
・学年で練習量に極端な偏りが無いようにし、実践練習を中心にする。
・練習時間が非常に短いため、全て集中して行う。
・根性論ではなく、可能な限り理論的で効果的なTr.を組み合わせる。
・全員が楽しくレベルが上がるようにする。
・組織としての効率的な動きを明確にする。
・大会前は出場する人が中心となれるように調整する。
【参考】試合前のカーボローディング法とは
個人の目標
・体組成計とスマートフォンを活用すると便利。
・ラリーやミスの回数を記録して上達具合を明確にする。
・筋トレやコンディショニング(体調管理)を正しく理解する。
・誰かにやってもらうのではなく、個人でも分析できる能力を養う。
【参考】普段のコンディションチェック
記録をつけて分析の判断材料にする
個人の記録は各自で、余っている人や休憩している人が全体の記録、日程の調整をつけ、審判などの練習も持ち回りで行うと良いでしょう。
・体組成(身長、体重、体脂肪、…)
・ダッシュのタイム(コートの縦の長さと横の長さなど。)
・打数中のミスの回数(フォア、バックなど)
など可能な限り記録を残し、レベルの向上を数値化する。
個人の筋トレや記録は以下を参照。
【参考】ボディデザイン公開講座