スロートレーニングとは、自分が完全にコントロール出来る重量を非常にゆっくりとしたスピードで上下させる事で、負傷を最小限に防ぐことを目的としたトレーニング方法のこと。
スロートレーニングのメリットは怪我の予防にある
素早く動作させるクイックリフトは、筋肉と骨をつないでいる腱や靭帯に大きな負荷が掛かり、ダメージが蓄積する危険性があります。
しかしスロートレーニングではゆっくりと行うため、反動などが極めて少ない状態になります。
その為負荷を純粋に筋肉へ伝達することができ、腱と靭帯へのダメージを減らすことができます。
シーズン中でも筋力アップ!?
1日に使用できる炭水化物や糖などのエネルギーは決まっているため、シーズン中の筋力アップが難しく考えられていました。
しかし1日に行う筋トレの部位を5つに分け、スロートレーニングにすることでエネルギーを節約することが出来るのです。
さらにスロートレーニングはゆっくりと行う為に時間が掛かると思われがちですが、合計のセットやレップ数を減らすために時間も掛かりません。
この様にスロートレーニングにすることで技術練習後にも筋トレを行うことができます。
スロートレーニングの方法と筋幻惑法、隠された効果とは
筋トレは一般的にクイックリフト(片道1~3秒で持ち上げて1~3秒を掛けて下ろす方法)で行われますが、スロートレーニングの基本は70秒セットと呼ばれる方法で行われます。
つまり1セットでは70秒間で7~10回(7~10秒/1回)挙げるスピードで行うため、反動を使わずに、姿勢を崩さずに完全にコントロール出来る重量でしか行えません。
スロートレーニングと筋幻惑法
一般的な筋トレでは筋肉への刺激を変化させるため、挙上方法を変える筋幻惑法が用いられます。
マーク・アサノビッチ氏のスロートレーニングでは、筋幻惑法を様々なセットとして組み合わせてオーバーロード・プロトコルとして発展させました。
オーバーロード・プロトコルは、常に筋繊維が力を使い果たす(オールアウト)ように設計されています。
【参考】筋幻惑法とは
スロートレーニングの隠された効果
加圧トレーニングほどではありませんが、スロートレーニングにより血流が遅くなると成長ホルモンが増える効果も得られるようです。
【参考】加圧トレーニング