研究によりスポーツ前の過剰なスタティック(静的)ストレッチが筋肉を弛緩させすぎるため、筋肉の収縮する能力を落とすその結果、スポーツパフォーマンスが下がることが分かりました。
スポーツ前はダイナミックストレッチが最適だと言われるようになりましたが、ではスタティックストレッチは本来どのように行うべきなのでしょうか?
スタティックストレッチが柔軟性の偏りを解消!?本来の効果とは!
スタティックストレッチとは関節の可動域を改善するためのエクササイズのことで、ゆっくりと筋肉を伸ばした姿勢を維持をする方法が最も一般的です。正しい強さや継続時間など効果的な方法を習得しましょう。
スタティックストレッチは運動後がメイン!?その他効果的なタイミングとは
昨今の研究で運動後の整理体操は全く意味がないと言われていますが、運動後にスタティックストレッチを行うと体温が上がっているために伸びやすく、競技的な筋肉の偏りを防ぐことで怪我の予防になります。
全身をまんべんなく行うのではなく、硬い部分を特に伸ばすことで効果を引き出しましょう。
ストレッチにもゴールデンタイムがある!?効果を徹底活用する!
筋トレ後のプロテイン摂取同様に、ストレッチにもゴールデンタイムがあります。
体温が上がっているお風呂上がり後は筋肉が伸びやすく、ストレッチのゴールデンタイムと言われています。
寝る前のストレッチは睡眠が深くなるとも言われ、入眠しやすくなるコツもあるのです。
【参考】ストレッチが入眠儀式に!?
ストレッチには一番伸びる強さがある!「痛気持ちいい」強度とは
筋肉が伸ばされると筋紡錘というセンサー(筋伸展受容器)が「伸ばされてますよ」と信号をキャッチし、伸びすぎによる怪我を反射により防止します。
膝の皿(膝蓋骨)の下を軽く叩くとカクカクっと反応する反射も、この反射に該当するそうです。
力を入れて伸ばそうとすると筋紡錘の反射が起きるため、ストレッチの強度は『痛気持ちいい』が鉄則です。
「痛気持ちいい」ってどの程度?
筋トレやエクササイズを指導する中で、人によっては「気持ちいい」より「痛み」を優先させる人が少なからず居ます。
痛みを感じないと効果は出ないことはなく、痛みを感じる前の「痛いかどうかも分からない」強度が「痛気持ちいい」強度になります。
体にはセンサーがあった!?伸ばす時間は40~50秒!
筋紡錘とは逆に、ゴルジ腱器官は筋肉や腱に持続的な伸張が加わると関節等が損傷するのを防ぐため、その筋肉の収縮を抑制する(弛緩させる)反射のこと。
ゴルジ腱器官の反射が起きないような時間は40~50秒と言われるため、一つの種目を40~50秒間維持すると効果的です。
これでストレッチ一つの姿勢を維持する強度と時間が決まりました。